早速ですが皆様に質問です。
マーケティングとはなんでしょうか。
ビジネス領域では基本中の基本であり、むしろ知らない人のほうが少ないワードですが、一般的に知られているワードではないような気がしています。
実際、我が家のなかでマーケティングというワードを知っていて、それが何を意味するのかを的確に説明できる人材はいません。
ここでもう一つ質問を投げかけます。
『お金持ちになりたいですか?』
この質問にNOと答える人は少数ではないでしょうか。
よっぽどお金が嫌いな人か、現在の生活に満足している人のどちらか以外の人は間違いなくYESと答えるはずです。
ではどうすればお金持ちになれるのか。
最も簡単な方法は安く商品を仕入れて高く売ることです。
そして売れる仕組みを作ることがマーケティングです。
『なぜその商品を買ったのか』
『どうやったら商品を買い続けてもらえるのか』
この問いを昨今流行りのAIイラスト投稿アカウントを題材に紐解いて行こうと思います。
ところで偉そうなこと言っているけど、君はAIイラストやマーケティングについて語れるのかい?
そんな声が聞こえてきそうなのでちょっとだけ自己紹介をしておきます。
- AIイラスト投稿アカウントを各SNSで展開
- 総フォロワー数2万人超え
- 投稿アカウントをきっかけにマーケティングに興味をもち関連書籍を読み漁る
- 仕組みを構築して月数十万円を生み出すことに成功
いかがでしょうか。
筆者より優れた人はいますが、そこそこの信頼性のある記事になっていると思います。
では、始めましょう。
AIイラストとは?秘める可能性と将来性
X(旧Twitter)、TikTok、Instagram、YouTube、各SNSで猛威を振るっているのがAIイラストです。
これまでイラストや画像は人力で、なおかつ技術が必要な領域でした。
ところが昨年登場した生成AIによって、画像生成に対するハードルは大幅に下がり、誰でも簡単にハイクオリティな画像を夜に生み出すことができるようになりました。
連日トレンドを席巻するAIイラスト関連ワード。
AI美女
この破壊力は凄まじく、グラビアアイドル、インフルエンサー、企業の広告塔、今までモデルさんや俳優の方々が担っていた仕事を軒並み奪うほどの可能性を秘めています。
すでに実在しないインフルエンサーが登場し、年間数億円の売上を叩き上げている事例も存在します。
AI美女がリアルのモデルさんに比べ優れている点として、以下のような項目が挙げられます。
- コストが安い
- 企業の思いや理念を反映しやすい
- 自社のイメージにあった外見を再現できる
- 外見の変化が少ない
- スキャンダルなどのリスクがない
画像生成AIで生成したコンテンツはコストが安い
例えば、新規事業としてインターネットサービスを展開するとしましょう。
すでにProduct(製品・サービス)が完成していたとして、次に打つ手はなんでしょうか。
PR、マーケティング、宣伝、営業。。。
まあ、間違いなく認知度の向上に資本をつぎ込むはずです。
兎にも角にも知られることが大前提なので、TVCMやウェブメディアに露出していくことが重要でしょう。
ここで登場するのが自社の広告塔となるモデルさんです。
大手企業であれば有名な俳優や女優を抜擢できるのですが、スタートアップ企業や中小企業でその行動は暴挙でしかありません。
なぜなら、失敗が致命傷となるからです。
ところがAI美女ならどうでしょうか。
絶世の美女が数万円、もしくは数千円で採用できます。
適切なプロンプトと設定さえクリアすることができればモデルさんを採用することなく低コストで広告をうつことができます。
AI美女を生成する際のコストは以下の通り。
- ハイスペックPC:20~30万円
- ネット環境:月数千円
以上!!!!
オンラインサービスを使えばハイスペックPCすら不要です。
SeaArtなどのAIイラスト作成サービスを使用すれば初期投資はほぼ0円で再現可能となります。
AI美女は自社のサービスや製品に沿った外見やキャラクターに設定できる
かわいい美女を生み出せるAIイラストの破壊力は凄まじく、グラビア写真集やイラスト集の市場を完全に破壊しています。
元々、自社サービスを訴求する際に起用する俳優さんや女優さんは自社サービスに沿った、もしくはイメージキャラクターとしてふさわしい人材を採用していました。
ただ、スタートアップ企業や、個人で起業する人にとっては非常にハードルの高い領域であったと認識しています。
私自身、起業経験があり、まだ生成AIが普及する以前の2022年、広告に対するイメージは有名俳優を採用してメディアに露出することが正義だと思っていました。
ところがどうでしょう。
中小企業、ましてやスタートアップ起業にそこまでの財力も知見もなく、一瞬で挫折してしまいます。
これから起業を考えている方や、すでに起業していてマーケティングの壁にぶち当たっている人にこそ今回の記事を読んでほしいと思っています。
リアルでは不可能な表現を再現可能
横断歩道の真ん中でポージング、会社の中でグラビア撮影、水中で酸素ボンベなしゴーグルなしでの撮影。
リアルのモデルさんにオファーするだけで社会的に抹殺されそうなシチュエーションですが、AI美女は嫌な顔ひとつせず引き受けてくれます。
NGなしの女優さんが重宝される中、架空の人物であるAI美女達は、NGどころか変幻自在の企業が思い通りに操ることができるスーパー広告党となりうる可能性をひめています。
AIイラストを皮切りに儲ける手法
AIイラストの可能性について理解したところで、アカウントの運用法と収益化に向けた基礎知識を学びましょう。
マーケティングにおいて重要なのは、顧客理解と戦略です。
まず、アカウントを作成する前に以下の項目を埋めていきます。
- WHO 誰に向けて発信するのか
- WHAT 何を?ジャンルや特徴など
- WHY なぜ発信するのか
- VALUE 与えることのできる価値は?
誰に向けてサービス・コンテンツを提供(発信)するのか
SNSなんて不特定多数の人に向けて発信したほうがいいんじゃない?
実はそんなことはありません。
私もアカウント開設初期の頃は見てくれる人のことなんて考えていませんでしたし、自分の自己満足で終わっていました。
誰に向けて発信、提供するのかを決めることは今後のアカウントの成長に関わる重要なポイントです。
例えば、AIイラストを投稿するアカウントを運用していく場合。
大きく分けて2つの方針が考えられます。
- 閲覧者に向けたコンテンツを発信
- 画像生成に関する知見などの技術系を発信する
多くのアカウントは前者ですが、一部後者のようなアカウントも存在します。
画像を見たい人に対して、技術系のノウハウを発信したところで心には刺さらないでしょうし、反対に技術を知りたい人に対してAI美女をタイムラインに流してもスルーされるだけです。
このように、自身のサービス・コンテンツが誰に向けたものなのかを把握し、突き通すことが今後のアカウント運営の方針を固めることに繋がります。
自身(自社)が取り扱うサービス・コンテンツとは?
誰に届けたいかを設定したら、自身が取り扱うコンテンツを決めます。
もちろん、先にWHAT(何を)を決めても問題ありません。
SNSアカウントの場合は、総合店舗よりも専門店を目指す方が良いとされているのでジャンルを絞って発信しましょう。
今回は、AIイラスト投稿アカウントを運用していくという目的がありますので、次のようにジャンルを設定してみます。
ジャンル
AI美女:風呂好きのキャラクター、ポップなデザイン、カラフルな色使い、黒髪ショートヘアの女の子
かなりニッチなジャンルが設定できたのではないでしょうか。
ここまで設定をすれば風呂好きな女の子が見れるアカウントといえば〇〇!と認識されるはずです。
後に詳しく解説しますが、これをPOD(ポンント オブ ディファレンス)通称差別化といいます。
半年前まではAI美女を投稿するだけでフォロワーが爆増していたのですが、現在はそうは行きません。
誰でも簡単にハイクオリティな画像を生成できるようになってからは、AIイラスト投稿アカウントが爆増しました。
そのため、何を投稿するアカウントなのか、どんなジャンルを投稿しているのかが重要とされ、差別化ができないアカウントは伸び悩んでいる状況にあります。
その反面、なにかに特化しているアカウントはフォロワーを獲得し続けています。
なぜサービス・コンテンツを発信するのか
ビジネスを始めるうえで何より大事なのがWHY(なぜ発信するのか)です。
例えば、困っている自分の友人のために自分の知識を発信するというのもWHYがはっきりしていますし、自分が昔知らなかったことで苦労した情報を発信するというのもWHYがはっきりしています。
いままでは特に意識せずに投稿してきたアカウントでも、なぜ発信するのかを今一度考えてみてください。
私もたまになぜ発信しているのかわからなくなるときがあります。
ですがその度に、設定したWHYに立ち返ることができています。
私が発信している理由は、AIイラストをきっかけにビジネスに役立つ情報を知ってほしいからです。
AIイラストという誰でも真似できるジャンルで、小さなビジネスを大きく広げてくれる人が出てきてくれると著者冥利につきます。
発信したコンテンツ・サービスが提供できる価値
ただの趣味でAIイラストを楽しむ分には必要のない項目かもしれませんが、収益化を目指す場合は必須です。
あなたの投稿するコンテンツが提供できる価値について考えます。
わかりやすい例をあげるとするならば、漫画家の先生のアカウントを見てみましょう。
SNSアカウントでは、先生の私生活も垣間見えますし、私の場合、ラフな絵や本編には登場しないコスチュームやシチュエーションのキャラクター達が見れるところに価値を見出しています。
そこでさらに作品に興味をもち、単行本や映像作品などにお金を払います。
これが価値です。
もう一つ例をあげてみます。
この記事についてはどうでしょうか。
読んだあと、な~んにもためにならなかったな~と読者の皆様が感じた場合、私が提供できると判断した価値はなかったことになります。
ですが、この記事を読んだ後にSNSマーケティングや、ビジネスに少しでも興味をもってもらえればすでに価値を提供できていることになります。
通常、払った金額以上の収益があれば価値を創出できていることになります。
仮に、この記事が1,000円だったとしましょう。
あなたは1,000円の投資をしてAIイラストに関する情報を仕入れました。
すると、おまけでマーケティングの知識が手に入ります。
マーケティングに興味をもったあなたは、AIイラスト関連の副業を始め、マーケティング知識を活用して、1ヶ月で1万円の収益を得ます。
小学生でもわかる計算をしてみましょう。
1,000円払って10,000円手に入れました。
さて、利益は?
そうですね、9,000円です。
この記事は9,000円の価値を生むことができました。
さらに、ここから継続して収益をあげることができれば、更に価値は向上します。
つまり、あなたがこれから始めようとしていることに対して、お金を払ってくれる人がいて、購入してくれた人がそのコンテンツ・サービスによって何かを得ることができれば価値を提供できているということになります。
ではAIイラスト投稿アカウントはどうでしょうか。
実はこの課題は非常に難しい課題です。
画像を投稿するアカウントが、閲覧者に対して提供できる価値を見出すのはかなり苦労します。
実際、AI美女を活用して収益をあげているアカウントはありますが、飛び抜けた成功事例というのがあまり存在しないのも事実です。
- AI美女を投稿し、他のファンサイトへ誘導し収益化
- フォロワーを増やし、オリジナルグッズなどを販売
- 電子書籍として写真集やイラスト集を出版
- NFTとしてAIイラストを販売
提供できる価値の例としては以下のようなものが考えられます。
- 他にはない唯一無二の画像を生成できる
- 画像生成に役立つ知識を持っている
- 世にあまり存在しないニッチなジャンルの画像を発信する
画像投稿アカウントが提供できる価値というのは、目に見えるものではなく、感覚的なものが多いといえます。
『きれいだな』
『かわいいな』
や、中には『興奮するな』という感情もあるかもしれません。
世の中には様々な趣味嗜好、性癖を持っている人が存在します。
その誰かにささることであなたのアカウントは存在意義を見出し、そしてその人に届いたという価値になります。
そこからあなたのファンになってくれて、ファンサイトで支援をしてくれるようになるかもしれません。
価値を提供できるかできないかでビジネスの発展は左右されます。
あなたのアカウントが今、誰にどんな価値を提供しているのか、少し考えてみるのもいいでしょう。